院試体験記 阪大工学研究科応用化学専攻 その1
こんにちは。
研究と院試勉強でしばらくブログを更新できずにいましたが、ついに!!
無事、院試を終えることができました。
今回は約1年におよんだ院試への道のりについてお話ししようと思います。
編入体験記と同様、長くなりそうなので2部編成にしようと思います。
その1ではおおまかな受験までの流れについて、その2では使った参考書やモチベーションの保ち方について書いていきます。
なお、2021年現在での情報なので、今後のカリキュラム改定等により大きく状況が変わる可能性があります。参考程度にして、最新情報は工学部・応用化学科HPや同い年の内部生から入手してください。
過去のブログを読んでない人もいると思うので軽く自己紹介しておきます。
私は化学系の高専から阪大工学部に3年次編入し、現在B4、卒業研究真っ只中です。
高専のときから有機化学が好きで、今も有機合成系の研究室に所属していますが、化学に関することであれば有機化学に限らず興味範囲が広い方だと思います。
好きな科目は有機化学、生化学で、苦手な科目は物理化学です。
受験した専攻・その他検討していた大学院
阪大工学研究科 応用化学専攻 - 第一志望のコース、研究室で合格
2021年現在、専攻内に2つコースがあります。自分が今所属している研究室が第一志望だったので、その研究室がある方のコースを第一志望に、もう一方のコースを第二志望に書きました。工学研究科のほかの専攻は推薦入試も実施していますが、応用化学専攻では実施されていないので、完全に本番一発勝負でした。
奈良先端大 物質創成科学研究科 - 受験せず
阪大の院試で合格できても、院試の成績によっては志望している研究室に入れない可能性があります。阪大で行きたい研究室に入れなかった場合のために、受験者説明会やオンラインでの個別研究室訪問に参加していました。奈良先端大は学費面でのサポートが手厚く、設備・教育面も充実しており、複数興味のある研究室があったので、視野に入れていました。大学生向けには年に3回院試を実施しており、今年は阪大の合格発表より後に奈良先端大の第二回の院試の出願が開始だったので、スケジュール面でも滑り止めに最適でした。
阪大内でも奈良先端大の知名度は高く、「阪大の院試に落ちたら奈良先端大を受ければよい」という話をよく聞きました。
勉強を始めた時期
編入を志したときから大学院に進学することは決めていたので、編入直後から院試のことが頭の片隅にありました。そのため、履修登録を組むときにも院試の過去問と授業シラバスを見比べながら、よく出題されている科目を履修できるように調整しました。編入生は特に、2回生の授業でも重要な単元が含まれていることがあるので、履修登録は慎重に検討した方がいいと思います。
いざ3回生の授業が始まると、コロナ禍であったこともあり、とてつもない量の課題が降りかかってきて、前期の間は院試のことなど忘れ去っていました。前期末試験前にやる気が出なくなり、夏休みに微妙な成績が返ってきたとき、「これではいかん!」と思い立って院試に向けての勉強を始めました。それがちょうど9月のはじめだったので、丸1年間院試勉強と向き合ったことになります(実際は院試勉強できない時期もあったのでそんなにビビらないでください)。
勉強法とスケジュール
応用化学専攻の入試科目は専門英語・化学Ⅰ・化学Ⅱの3つです。このほかにもTOEICの提出、志望理由書、面接などが評価対象になっていますが、筆記試験がほとんどの割合を占めているといわれています。
自分の興味から勉強していた時間やTOEICの対策に使った時間を除くと、院試対策として割いた勉強時間は500時間くらいだと思います。勉強しているときは必死でしたが、こうして振り返ってみると意外と少ないですね。
院試勉強の全体の流れてしては、「資料集め・計画」「教科書を読んで知識を入れる」「演習問題を解く」「過去問を解く」の4段階に分けられると思います。
3回生夏休み
夏休みは前期の自分に対する失望、いらだちもあり、有意義に過ごそうという意識が強かったです。このころからTOEICが抽選式になって毎月応募していましたが、結局4回ほど落選し、11月まで受験できませんでした。TOEIC対策は具体的に「単語」「リスニング」「Part5対策」「Part7のトリプルパッセージ対策」「公式問題集」に分けて、それぞれ参考書を使って勉強しました。使った参考書はその2でまとめます。また、詳しいTOEIC対策法は過去記事を参照してください!
TOEIC対策のほかは、比較的自由に勉強している時間が多かったように思います。有機化学が好きなのでウォーレン有機化学を読んだり、演習で学ぶ有機反応機構(通称 福山本)を解いたり、志望研究室の論文を眺めたり…、とゆっくりした時間を楽しんでいました。
院試対策としては、内部生に授業で使っている教科書を聞いたり、シラバスを見てどの単元を勉強しているのか調べたりと、情報収集に時間をかけていました。有機化学以外の分野は高専で習っていない単元も多かったため、まず各単元のつながりを知り、基礎知識を得るために教科書を眺め、これからの勉強計画を入念に立てました。
3回生後期
- TOEIC対策
- ひたすら教科書を読んでまとめる
- 内部生に板書や資料をもらう
後期は有機化学実験が週2日あり、次第に生活がレポートで圧迫されていきました。TOEIC対策は夏休みにある程度できたので、単語とリスニングだけは鈍らないように欠かさずに続けました。11月にはTOEICを受験し、最高スコアを出しました。何度もTOEICを受けるのは精神的にしんどいし時間とお金が無駄だと思ったので、院試用にはこの1回しか受けていません。空いている時間で、教科書の習っていない分野を読み、ノートにまとめていきました。また、3回生後期に履修した授業の範囲は院試によく出題されていたため、前期に比べて授業をしっかり復習するようにしました。
3回生冬休み~1月
- 教科書を読んでまとめる
- 後期期末試験に備える
冬休み期間も、引き続き教科書を読んでノートにまとめ続けました。また、3回生の成績で研究室が決まるので、志望の研究室に行きたいという気持ちから、後期期末試験の勉強を早めに始めました。
1月半ばごろには後期期末試験に向けた勉強がひと段落したので、院試勉強も並行してやっていました。
3回生春休み
- 教科書をひととおり読み、まとめ終える
ひたすら教科書を読んで、まとめ続けました。春休みは実家に帰省している期間が長く、家族と話したりのんびりしたりする時間が長かったため、冬休みほど集中していませんでした。3回生の成績が返ってきて、志望の研究室には入れたこともあり、少し気が緩んでいました。
4回生4-6月
- 研究室生活で手一杯
- 過去問を始める
研究室に配属され、新しい環境に慣れるまで心身ともに一杯いっぱいでした。参考までに、コアタイムは平日9:30-17:00, 月曜・水曜の夜と土曜午前は勉強会や雑誌会がありました。院試が終わるまでは平均して6時半ごろに研究を終えて帰宅していましたが、家に帰ってもろくに勉強せず、軽く頭を整理したらそのまま寝るような生活でした。ゴールデンウィーク中は研究室が完全に休みだったので、過去問を2年分解いたり、しばらく触れていなかったまとめノートを見返したりして復習しました。
4回生7月
- まとめノートの見直し
- 手を付けていなかった範囲の確認
- 問題演習
7月から研究室を休んで、院試勉強に専念しました。これまで教科書をまとめてきたノートを見返したり、3回生の初めの方に習った記憶があいまいな範囲を復習したりするのに多くの時間を割きました。また、それぞれの科目の演習プリントや院試対策用の問題集を入手してひととおり解き、定着していない部分を確認しました。
4回生8月
- 過去問
- 英作文対策
- 最終チェック
ラスト1か月は過去問をメインに勉強していました。この期間に過去問は6年分解き、研究室の同期と適宜答え合わせをしていました。また、専門英語の対策のために、化学分野で使われる英単語の暗記や英作文の対策をしました。最後の3日間は緊張もあってあまり集中できず、まとめノートをチェックして不安な部分をつぶしていきました。
その2では、勉強に使った参考書や、よく出題されている範囲、精神面の保ち方について書いていこうと思います!
部屋選び ~大学編入生の一人暮らし~
こんにちは。
私が編入試験を受験してから早くも2年が経ちました。
今年の編入試験を突破された皆さん、おめでとうございます!
今回は、勉強面ではなく、一人暮らしの部屋についてお話ししようと思います。
高専では実家から通っていたり寮で生活していたりして、編入を機に一人暮らしを始めるという人が多いと思います。私もその中の一人で、高専時代は実家から高専に通っていて、大学編入と同時に一人暮らしをはじめました。部屋を選ぶときに気にかけたことや、実際に住んでみて大事だと思ったポイントをリストアップしていきます。
まず、どこで探すか
大学生協に紹介してもらう人が多いと思います。他大学については全く知らないのですが、阪大には「阪大生協マイルーム」という組織があり、見学予約をすると、職員さんがいくつかの物件の内見に連れて行ってくれます。マイルームのHPであらかじめ物件を検索して、気になる物件を探しておくとよいです。また、見学のはじめに、家賃の範囲や大事にしたい条件などを伝えると、いくつか物件をピックアップしてもらえるので、その中から探してもいいと思います。
大学生協以外の不動産屋で探したり寮に入ったりする人も一定数いますが、大学に近い物件は大学生協が紹介している物件が多いと感じました。
大学生協に紹介してもらうメリットとして、「編入生は希望の物件に入りやすい」「トラブル対応をしてもらいやすい」ということが挙げられます。
編入試験の合否は例年9月までに決まるため、ゆっくり物件を探せます。また、入居の予約ができるため、退去する人がいたら予約している人から優先的に入居することができます。そのため、学部の一般入試受験生の予約会がはじまる1月までに見学して予約をしておくと安心です。1月末ごろには退去する人がいるかどうかが分かると、生協から連絡が来て入居手続きに移ります。
トラブル対応については、学内に阪大生協マイルームのカウンターがあるので、授業のついでに寄ることができます。阪大生協が紹介している物件の中でも、阪大生協が管理している物件もあるので、それらの物件では特に対応が早いと思います。
ワンルームか1Kか
ワンルームは部屋の仕切りがなく、玄関、キッチン、居室が一続きになっている部屋のことです。一方1Kは居室にドアなどの仕切りがあり、キッチンと区切られている部屋のことです。ワンルームは仕切りがない分広く感じられますが、エアコンが効きにくかったり、トイレやキッチンのにおいが気になったりする人もいるようです。一方で1Kはドアがあることでやや狭く感じますが、室温の調節がしやすいです。
私自身はワンルームの部屋に住んでいますが、家賃や設備などのほかの条件がすべて同じならば、1Kの方がおすすめです。部屋の広さにもよりますが、ワンルームは本当にエアコンが本当に効きにくいです。エアコンは使いたいけど電気代が気になるという人は1Kを探す方がいいと思います。
ただ、大学生が一人暮らしするような物件は多くがワンルームで、1Kは家賃が少し高いところに多い印象です。
インターホンやオートロックなど玄関設備
集合玄関のオートロックは正直気休め程度だと思ってください。それよりは治安のよい地域を選んだ方が安心感があります。大学生協に紹介してもらう場合は、職員さんに聞けば住みやすさも含めていろいろ教えてもらえます。インターホンはカメラ付の方が安心ですが、カメラ付の物件はそれなりに家賃が高いことが多いです。
ユニットバスかセパレートタイプか
これは完全に好みだと思います。ユニットバスの物件が圧倒的に多いです。もちろんセパレートタイプの方が部屋全体の敷地面積が広くて家賃が高いことが多いです。
家具付きか否か
レオパレス等で探せば家具付きの部屋もあるようです。数は限られてきますが、家具の費用が浮きますし、次に引っ越すときに身軽なので、短期間で引っ越す予定のある人には便利かもしれません。実際に家具付きの部屋に住んでいる知り合いもいました。
阪大では「リユースマーケット」と呼ばれる生協学生委員会の企画が5月ごろに開催されており、卒業生が使わなくなった家具や家電を委員会が引き取って手入れ・動作確認した後、新入生が低価格で買い取ることができます。家具・家電を安く手に入れたい人はぜひ利用してください。
※2021年度はコロナの影響で中止されました。
インターネット環境
コロナ禍でオンライン授業の多いいま、一番重要な要素かもしれません。物件によって状況は様々ですが、阪大生協マイルームのHPでは「インターネット利用が可かどうか」しか書いてないので、自分の気になる物件をそれぞれで確認しましょう。マンションで一括で契約しているところもあれば、個々で契約するところもあります。
その他
個人的にチェックしていたことを挙げると、
- ベランダ、窓が南向きか
→南向きの方が圧倒的に洗濯物の渇きがいいです
- 共用部分(廊下・階段)が明るいか、きれいに掃除されているか
→治安の確認
このあたりを考慮して、条件に合う物件の中から気に入った間取りのところを選びました。(自分が部屋探しをしてから約2年たっていて思い出しながら書いたので、もっとほかにもあったかもしれません。)
研究がはじまったら寝るためだけの場所になりますが、少しでも快適な大学生活を送るための参考になればいいなと思います。
TOEIC対策
こんにちは。
今回は編入試験受験はもちろん、それ以外の進学・就職でも必要になることの多いTOEICの対策法についてお話ししようと思います。
こちらは長期(2ヶ月-)にわたって取り組む人や、TOEICを複数回受験する人向けの対策法となります。TOEICの受験日まで1ヶ月切っているという人はこのブログを閉じて、すぐに公式問題集に取り掛かりましょう。
対策法に入る前に、私自身のこれまでのTOEICのスコア変遷を参考として載せておきます。編入前にはIPテスト(学校で強制的に受験)を2回、公開テストを3回受験しています。
高専3年(高校3年の歳)4月 615 (L305 R310) IP
はじめてのTOEIC。試験2週間前から公式問題集2回分とTOEICリスニング用の教材を解いて臨んだ。リーディングは20問以上白紙のまま提出、リスニングも勘で選んだものが多かった。
高専3年(高校3年の歳)3月 680 公開
高専4年(高校3年の歳)10月 735 IP ここまでの1年は少し伸び悩んでいた。
高専4年(大学1年の歳)冬 800 (L395 R405) 公開
夏休みから編入試験勉強と並行してリスニング、Part5対策をした。直前は定期試験のためあまり勉強時間をかけられなかったものの、初めてTOEICで手ごたえを感じた。
編入後(大学3年)冬 885 (L435 R450) 公開
夏休みから単語、リスニング、公式問題集での演習を重ねた。リーディングを最後まで解ききることができた。
基本的な対策
TOEICの長期対策でベースとなるのは、「単語」「文法」「リスニングへの慣れ」です。この3つをバランスよく伸ばすことで効率よくスコアアップできると考えています。
TOEICのリスニングのスピードは決して遅くはないので、英語にかなり馴れ親しんでいる人や耳がいい人以外は聞き取れるようになるまで少し時間がかかると思います。文法と単語はリーディングだけでなくリスニングにも大きく影響するので、これらも同時に鍛える必要があります。
単語
私自身、あまり単語帳を覚えるという勉強が嫌いで 、はじめは問題集で分からなかった単語を随時覚えるという方法で勉強していました。大学に編入後、どうせ受験するならもう少しスコアを伸ばしたいと思い、800点台後半のスコアを持つ編入生たちに聞くと「単語と公式問題集が大事」という返答が返ってきました。これを聞いてすぐに単語帳での単語暗記を始めると、公式問題集で分からない単語が格段に減って正答率が上がりました。それと同時に、解答スピードも格段に上がりました。
ある程度文章の意味を掴めているという自信があっても、単語の勉強はとても大切だと痛感した瞬間でした。特に最近のTOEICでは4つの選択肢から最も意味・用法が適切な単語を選ぶ語彙問題が増えており、より多くの単語を覚えることでスコアを伸ばしやすくなると思います。
私は編入前は「システム英単語 (駿台文庫)」を普段の英単語の勉強に使っていましたが、編入後は大学の授業で使用していた「キクタンTOEIC SCORE 990 (アルク)」に乗り換えました。TOEICに出題される単語はビジネス用語が多いので、できればTOEIC用に特化したものを使いましょう。TOEIC向けの単語帳は種類が豊富なので、自分が見やすいと思ったものであれば何を使ってもいいと思います。一番使っている人が多いのは「TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ (朝日新聞出版) (通称 金フレ)」です。
どの単語帳を使うときにも当てはまりますが、一回で完璧に覚えようとするのは困難なので、何度も繰り返してそのうち覚えればいいか~くらいの方が精神的にも楽で、頭に残りやすいです。私は1日目に1-100、2日目に50-150、3日目に100-200、…という感じに、前日の復習を重ねながら暗記していました。時間がある人は1日200語、時間がない人は1日50語等、1日の量を調節して、なるべく休む日がないようにすると効果的だと思います。
文法
文法は高校の文法を完璧にしていれば基本的には問題ないかと思います。高校英語の文法に不安がある人は高校生が使っているような文法書(Forest, Next Stageなど)で復習しましょう。 高校英語が仕上がっている人は、Part5対策用の問題集をひたすら解くと文法の再確認ができます。私は初めてTOEICを受けた頃から「新TOEICテスト 文法問題でる1000問 (アスク出版)」を使っています。問題量の面で充実していて良書なので、おすすめです。
リスニング
リスニングに関しては、聞きまくるしかないです。正直私は英語の聞き取り能力がとんでもなく低く、今も苦労しています。数か月間TOEICのリスニング教材とPodcastを1日1時間以上聞き続けて、 スコアが700から800に上がったときにようやく少し聞き取れるようになったと感じました。TOEICでは「問題と選択肢で似た発音のものがある場合はその選択肢は誤り」など、小手先のテクニックがいくつかあります。このようなテクニックももちろん役には立ちますし、ネットやTOEIC対策本にいろいろ載っているので参考にしてみてください。ただし、根本的な改善にはつながりません(笑)
以下、私が使い続けている教材を載せておきます。
「TOEIC L&Rテスト 究極のゼミ Part2&1 (アルク)」
「TOEIC L&Rテスト 究極のゼミ Part3&4 (アルク)」
この2冊はよく出題される形式ごとに章だてされていて使いやすいです。
「Speak Up Radio」
こちらはPodcastで聞いていたのですが、昨年夏に第220回にて最終回を迎えてしまいました。アンドロイドの人もYouTubeチャンネル「MJ and Adam Show」で聞けます。日本に住んだ経験のあるネイティブスピーカーが日本の文化やアメリカ・カナダとの文化の違いを題材にトークを広げていくラジオ番組です。題材がわかりやすいので、あまり聞き取れなくても、ところどころに知っている単語・キーワードが出てきて内容を推測でき、ストレスを感じずに聞き続けられました。
公式問題集
ここまでの対策と並行して大事になってくるのが公式問題集での実践演習です。何分、問題量が多いので、時間配分と慣れが必要になってきます。本番のTOEICと同様に時間を計り、計画的に解く練習をしましょう。トリプルパッセージや語彙問題が出題され始めた2016年以降の問題集を使いましょう。
おすすめの時間配分はこんな感じです。
Part5 10分 (20秒×30問)
Part6 10分 (30秒×16問)
Part7 55分 (60秒×54問)
Part5, 6をいかに正確かつ速く解けるかが重要だと思います。Part7は前半のシングルパッセージは50秒以内で解いて、後半のトリプルパッセージで余裕を持つのが理想です。
公式問題集には予想得点を計算する表がついていますが、得点の幅が広くてあまりあてにならないし、本番の方が緊張などで低く出ることが多いので参考程度にした方がいいと思われます。TOEIC自体、受験者の平均点・分布が大きく変動しないように調整して点数をつけているので、受験する回によって±30点くらいは変わると思います。多少の点数の上下を気にせず大きくスコアアップを狙いたいものです…。
ここまでTOEIC対策について書いてきたわけですが、「どこのブログ見ても同じようなこと書いてる」。その通りです。逆に、王道のやり方で地道にやれば、意外と確実に伸びるのがTOEICだと思います。
私もまだTOEICと付き合い続けないといけないですし、次回挑戦するときには900点超を狙っていきたいので、一緒に頑張りましょう!!!
単位認定
今回は、大学編入後の生活編第一弾として、単位認定と3回生授業スケジュールについてお伝えしようと思います。
私は高専の化学系学科から、阪大工学部応用自然科学科応用化学コースに編入しました。編入前後で専門を変えていない場合の状況であること、出身高専や編入先の学科・コースによってかなり異なること、2020年度の状況であることを念頭に読み進めて下さい。
単位認定のための準備
2-3月ごろに阪大からシラバスを提出するように書面が送られてきます。高専のシラバスが冊子の場合は、それを提出すればいいです(紛失した人は早めに探したり先生に相談したりして!!)。
Webシラバスの場合は、印刷またはpdfファイルでの提出になると思います。私は一部Webシラバスを印刷して提出しましたが、教務課との相談次第でpdfファイルでの提出を認められた例もありました。どちらにせよめちゃくちゃ時間がかかるので、早めに取り掛かることをおすすめします。
シラバスの提出以外には特にすることはありませんが、編入年度や編入先によっては単位読み替えのための申請書を1科目ずつ作成しなければならないこともあるようなので、お気を付けください…。
単位認定
阪大工学部では、主に「教養教育科目」「専門基礎教育科目」「専門教育科目」の3つの分類があり、教養教育科目と専門教育科目は1年次に配当されています。これらについては免除されたため、わざわざ豊中キャンパスに移動して1回生と講義を受けるということはありませんでした。
他大学では第二外国語を履修する必要のあるところが多いですが、阪大工学部では第二外国語は免除されます。
※1年次は学部に関わらず豊中キャンパス、2-4年次の工学部生は基本的に吹田キャンパスで講義を受けています。
専門教育科目は卒業までに82単位以上(必修科目29単位、選択科目53単位以上)が必要となります。このうち、37単位(必修科目9単位、選択科目28科目)が認定されました。専門科目の単位読み替えは少々強引に行ってあり、高専での有機化学演習の単位が物理化学演習の単位に読み替えられたりしていました。
図中の3年後期分は、履修した単位をすべて取得した場合の単位数です(3/1に成績発表があります)。応用化学コースでは4年次に倫理2単位、卒業研究10単位分を必修科目として履修します。順調にいけば、留年することなく卒業要件を満たせると思います。
周りの単位認定の状況
応用化学コースでは、出身高専・出身学科(生物系、材料系の人もいました)に関わらず、全員同じ単位数を認定していただきました。認定単位数も無理なく進級できる程度だと思います。履修説明会の際に、4年次開講科目(12単位分)以外はなるべく3年次のうちに取り終えるよう指示があったので、計画的に履修しました。
工学部の他学科では、出身高専によって認定単位数がバラバラだったり、4回生でも授業を受けなければならなかったりと、状況は人それぞれでした。ただ、3年次に編入させるからには2年で卒業できるように、ある程度配慮は受けられるようです。
3年次の授業スケジュール
認定単位数だけ見ても、どんなもんなのかよく分からないと思うので、私の時間割を載せておきます。基本的には週1の講義15回分が2単位にあたります。(演習科目など、例外的に1単位のものもあります)
左が前期、右が後期の時間割です。1限目開始が8:50で、1コマ90分になっています。応用化学コースに限っていうと、ほとんどの授業が1-3限にあるので、実験日を除き15時ごろに講義が終わる日がほとんどです。
基幹代謝学(前期月曜2限)は応用生物コースの授業で、それ以外はすべて応用化学コースの授業を履修しました。また、量子科学(後期火曜2限)は2年次開講科目ですが、それ以外はすべて3年次開講科目です。
単位数を確保できればどの科目を履修してもいいので、自分の興味に沿った科目や院試で必要な科目を優先的に履修すると良いと思います。他学科・他コースの授業も、履修登録時に申請すれば卒業要件の単位数としてカウントしてもらえます。大学の成績はGPAと呼ばれる指標で算出され、そのスコアで院試の推薦・研究室が決まることもあるので、とりやすい科目を先輩や内部生に聞いて履修するのも一つの手かもしれません。
履修登録期間後、2回ほど講義を受けた後に、履修登録取り消し期間という機関があります。もちろん履修登録時はシラバスを読んで講義の概要を確認すると思いますが、ガイダンスを聴いて不要だと思った科目は登録を解除できます。
最後に
ここまで単位認定について書いてきましたが、一番に言えることは、「先輩や内部生から情報をたくさん入手しよう」ということです。例年どおりであれば、入学式あたりの日程で阪大編入会という団体が新入生歓迎会を開き、そこで編入生活について相談できるようになっているのですが、昨年はコロナのおかげで開催見送りになりました。今年は開催されるといいなという願いも込めてリンクを貼っておきます。Twitterアカウントもあるので、フォローしておけば歓迎会等の連絡は入ってくると思います。
大阪大学編入会【2/17更新】 - atwiki(アットウィキ)
大阪大学編入会さん (@osakahennyu) / Twitter
これからも編入後の生活について少しずつ書いていくので、記事にしてほしいことがあればコメントください。
勝手なつぶやき
応用化学コースに限っていうと、編入生に対する先生方の対応がめっちゃ手厚いし、認定される単位数も多い!! 阪大応化への編入、めちゃくちゃおすすめ!!
旧帝だからといって敬遠せずに、挑戦してほしいです!
編入体験記 阪大 その2
前回の記事では、編入受験を意識したきっかけと、受験までの流れについてお伝えしました。
今回は阪大工学部編入試験の傾向とその対策、使ってよかった参考書を紹介しようと思います。
傾向と対策
過去問10年分(2010-2019)と実際の編入試験(2020)を解いて感じた傾向を自分なりにまとめてみました。
※あくまでも2020年時点ですので、最新版は過去問を見て確認してください
入試は2日間に分かれており、1日目が筆記試験(英語、数学、専門)、2日目が面接です。
[数学(2時間)]
微分積分、代数幾何をメインに幅広く出題されています。ここ2,3年は応用数学(ベクトル解析、ラプラス変換、統計など)の範囲から多く出題されているように思います。高専の授業が間に合わない部分は自分で先取りする必要があります。ただ難易度はそれほど高くないので、次の項目で紹介する編入用の問題集で演習すれば解けるようになります。試験は論述式なので、正答にたどり着けなかったとしても、自分が考えた道筋をしっかり記述することが重要です。確実なことは言えませんが、自分の入試での得点を見る限り、解答を導く過程でかなりの部分点をつけていると思います。
[英語(1時間半)]
長文読解・和訳・英作文・文法穴埋め・文法正誤問題で構成されています。長文読解はScienceからの出題が多いので、過去問とScienceの記事を読みながら対策すれば良いと思います。学校側が登録費を支払っているなら学校のパソコンで読めると思います。オープンアクセスの記事は、登録していなくても読むことができます。そのほかは基本的な文法を高校レベルの参考書で勉強すれば大丈夫です。
TOEICスコアの提出はありませんが、面接時に聞かれることが多く、併願校の受験で必要になることもあるので、受験しておいて損はないです。
[化学(1時間半)]
高校化学の範囲からの出題が多いです。高専の授業で習わない「工業的製法」「産業的利用」などの暗記部分から多く出題されます。高校生が使っている『化学の新研究』という参考書の範囲から外れることはないので、この本を熟読してください。高校化学の範囲を超える内容は出題される割合が少ないですが、高専で学んだ有機化学・無機化学・物理化学を復習しておくと安心できるでしょう。稀に生化学の範囲からの出題もありますが、核酸塩基を答えるなど簡単な問いなので、入試1か月前に確認しておけば対応できると思います。
英語と化学に関しては、基礎ができていれば大きな差がつかないような問題なので、合否はほぼ数学の出来具合で決まっているのかなぁと予想しています。
[面接(10-15分程度)]
以下、聞かれた質問を箇条書きにしました。
- 志望動機
- 1日目の筆記試験の出来
- 高専での卒業研究
- 阪大でしてみたい研究
- 将来の進路
- 海外研修について(高専3年の時にシンガポール・香港に10日ずつ滞在した)
- TOEICのスコア
- クラスの男女比や編入受験した人の割合について(雑談)
面接自体は終始穏やかな雰囲気で、5人の教授から質問を受けました。真ん中の教授がパソコンで資料を確認されていました。おそらく全員の手元に、出願時に提出した調査書があったと思います。面接の際には既に採点された答案が教授の手元にあり、それを見ながら筆記試験の出来を聞いているようです。それ以外は調査書の「所見」の項目に書かれた内容を元に質問されているようでした。調査書の所見を指導教員に書いてもらう場合には、その内容をあらかじめ打ち合わせておくと良いと思います。
当日の手ごたえと得点開示
いずれの科目も時間に余裕があり、見直しをすることができました。過去問を解いたときと同じくらいの難易度・得点率だと思います。
工学部全体
出願者数 : 82人 受験者数 : 54人 合格者数 : 23人 入学者数 : 21人
応用自然科学科応用化学コース
出願者数 : 10人くらい 受験者数 : 8人くらい 合格者数 : 6人 入学者数 : 6人
私の代は応用化学の合格率が非常に高かったです。
[数学]
7割
答えにたどり着かなかった問題が1問、代入する値を間違えた問題が1問ありました。
どの問題もしっかり過程を書いたので、間違っていたとしてもある程度点数はとれていると思います。
[英語]
7割
長文問題と和訳は確実にこなせましたが、穴埋めと正誤問題で分からない問題がありました。
[化学]
9割
試験後に振り返ると、2問凡ミスをしていることに気付きました。
[得点開示の結果]
合格発表後1週間以内であれば得点開示ができます。この得点開示で公開されるのは、「自分の合計点」と「学科内の合格最高点・最低点」です。
配点は募集要項にあるとおり、英語150点、数学200点、専門200点、面接100点、調査書200点の合計850点満点です。合格最低点は特に年度・学科によって大きく異なるようです。
おすすめの参考書
[数学]
・編入数学徹底研究、編入数学過去問特訓 / 金子書房(もとは聖文新社)
・大学編入試験問題数学徹底演習 / 森北出版
いわゆる編入数学の「三種の神器」と呼ばれている問題集です。一般的な編入試験の範囲をほぼカバーすることができます。特に徹底研究はどの大学の編入試験でも必須です。私は大学編入試験問題数学徹底演習は使いませんでした。
・ゼロから学ぶシリーズ(微分積分、線形代数) / 講談社サイエンティフィク
特に数学に苦手意識を持っている人にお勧めします。図解も多く、イメージを大切に学べます。
・なっとくするベクトル解析 / 講談社サイエンティフィク
学校の授業でベクトル解析を習っていませんでしたが、過去に一度出題されていたため、勉強しました。学校の応用数学の教科書を読んで理解できないところを確認するために、補助的に使っていました。
学校の授業進度では受験に間に合わなかったので、フーリエ解析の予習をするために読みました。数学が苦手な人でも読めます!!
[英語]
高校生がよく使っている単語帳です。高専に入学する前から持っていたのでこれを使い続けましたが、システム英単語にこだわる必要は全くないです。自分が見やすいと思う単語帳を一つ決めて、やりこめばいいと思います。「鉄壁」「金のフレーズ」「DUO」を使っている人が多い印象があります。
・高校トレーニングノートβ 英文法 / 受験研究社
英文法の復習に使っていました。こちらも「Forest」「チャート式」など、自分に合ったものであればなんでも良いと思います。
・英語長文問題精講 / 旺文社
高校生が受験用に使っている長文問題集です。意外と難しいので必須ではないです。単語力、読解力がつきます。
・例解 和文英訳教本 長文編 / プレイス
・竹岡広信の面白いほど英作文が書ける本 / KADOKAWA/中経出版
この2冊は英作文の対策用に使っていました。後者はCDもついているので、ディクテーションしながら定着を図りました。
・TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問 / アスク出版
併願校でTOEICのスコア提出が必要だったので、TOEICの勉強も一時的にしていました。この本はPart5対策用で問題量が多いので、ひたすら演習を積みたい人におすすめです。
・TOEIC L&Rテスト 究極のゼミ Part2&1 / アルク
・TOEIC L&Rテスト 究極のゼミ Part3&4 / アルク
TOEICのリスニング対策用に使っていた問題集です。2冊に分かれているので持ち運びは不便ですが、問題量はたっぷりあります。
・Speak Up Radio
耳を早めの英語に馴らすために聞いていたラジオです。iPhoneの人はPodcastから、androidの人はYoutubeから聴けると思います。トピックが親しみやすく、はじめは聞き取れなくてもストレスになりにくいです。
TOEIC対策については別の記事で紹介しようと思っています。
[化学]
・化学の新研究 / 三省堂
・化学の新演習 / 三省堂
いずれも高校生が受験用に使っているものです。新研究が参考書(読み物)、新演習が問題集です。新研究を網羅すれば、高校化学の範囲で怖いものはないです。新演習は割と難易度が高いので、時間があれば解くくらいでいいと思います。
有機化学の対策用に使いました。副題にあるとおり、院試にも対応しているのでやや難しい問題もあります。
今回は阪大工学部編入試験の対策法やおすすめの参考書を紹介しました。
TOEIC対策や単位認定、編入後の生活についても後日投稿していきます!
編入体験記 阪大 その1
一昨年の夏(注:コロナ禍前です!)に受験した阪大工学部編入試験の体験記を書いていこうと思います。
今回は大阪大学編入会 (google.com)の受験報告書の様式を大枠として書いていきます。
(受験直後にこの様式で報告書を書いていたのですが、結局阪大編入会の方に投稿しないまま放置していました…)
長くなりそうなので、2部編成にしました。
その1では受験までの流れを、その2では試験の傾向とおすすめの教材の紹介をしようと思います。
基本情報
出身高専での在籍学科:
化学系, どちらかというと化学工学よりの学科でした。
編入年度/学部学科:2020年(令和2年度) / 工学部応用自然科学科応用化学コース
受験日:8月17,18日
受験科目:英語/数学/化学/面接 (調査書あり, TOEICスコア提出なし)
併願校:
出身高専の専攻科学力入試-6月15日受験-合格 (数学/化学/面接/TOEICスコア)
豊橋技科大 応用化学・生命工学一般入試-出願のみ
出身高専での生活(学業面):
各学期ごとの総合成績はクラス(40人)で1-3位をうろついていました。
英語・有機化学・生化学が好きで、化学工学・数学・物理は苦手でしたが、定期試験ではどの科目も8割程度取れていたので、特別悪い成績の科目はなかったと思います。
出身高専での生活(課外活動面):
3年生までは運動系の部活(週6程度)に所属していました。
2-4年生の間は部活以外に3つの同好会とプロジェクト(いずれも週1程度)をかけもちしていましたが、幽霊部員だった時期もあります。
出身高専での生活(研究面):
4年生の12月に第一志望の有機化学系研究室に配属され、5年生の3月まで卒業研究をしていました。入試1か月前はお休みを頂いて受験勉強に専念しました。
当時の生活や受験勉強との両立については別の記事で書こうと思っています。
志望動機
化学(特に有機合成)についてもっと深く学びたいと思い、高専の有機化学の先生に相談したところ、阪大工学部を勧められました。実際、阪大工学部は若手の方も含め、有機合成分野で活躍されている先生方がたくさんいらっしゃいます。
阪大以外にも東工大や京大など、いくつか悩んでいた大学がありましたが、
などを考慮した結果、阪大を第一志望に据えました。
編入勉強をはじめたきっかけ
開始時期:4年生の5月上旬
高専入学当時は、まだ編入について詳しく知らず、就職しようかなぁと考えていました。1年生が終わる頃に「高専の5年間では学びたりない気がする」と思い、将来の選択肢を広げるために普段の成績を維持できる程度は勉強していました。3年の夏休みから徐々に編入を意識し始め、大学のオープンキャンパスにも出向いていました。
しっかりと編入を意識したのは3年生の1月に先輩が開いてくださった編入体験談に参加したときでした。その頃から、授業で使っていた数学の問題集の復習を始めました。
周りの編入志望の人の多くは4年の夏~秋ごろから受験勉強を始めていましたが、私は卒業研究先にコアタイム12時間(月-金)の実験系研究室を志望していたため、周りの人よりやや早く数学の編入用問題集を解き始めました。
各科目の勉強法
阪大工学部は英語・数学・化学、第2志望の専攻科は数学・化学が受験科目だったので、数学と化学に力を入れて勉強しました。どの科目も、「高専での授業の復習をする」「編入の王道といわれている問題集を解く」「実際に過去問を解く」の3ステップで仕上げていきました。
3年生冬
- 編入説明会で先輩方の体験談を拝聴し、やる気がわく
- 先生に進路相談に乗っていただき、第一志望を阪大工学部に決める
- 春休みを利用して青チャート数1Aと高専の指定の問題集(3年生までの分)を解く
- 初めてのTOEIC公開テストを受験する
- 英文法の復習を始める
3年生の2月ごろに第一志望を固めて、勉強する科目を絞りました。この頃は特に数学に対する苦手意識が大きく、定期試験では点数がとれていたものの、あまり定着していませんでした。そんな状態で突然編入用の問題集に手を付けるわけにもいかず、基礎数学と微分積分、代数幾何の土台を固めることから始めました。
3年生の4月にTOEIC IPテストを受験していましたが、受験では公開テストでないと認定されないところが多いということだったので、公開試験を受験しました(685点)。
4年生春
冬に始めた英文法の復習を続けつつ、通学の電車(20分)で英単語を覚える習慣をつけました。ゴールデンウィークに入り、『徹底研究』を解き始めたり過去問に目を通したりしましたが、苦手意識のせいか挫折し、解くのを止めてしまいました。ちょうど心が折れた頃に前期中間試験がやってきて、3年生のときの中だるみも相まって成績順位が1位から4位まで落ちました。
4年生夏
- 運転免許取得のため、教習所に通う
- 長文の対策をはじめる
- TOEIC用に、リスニング対策をはじめる
- 化学の授業の復習をしながら『化学の新演習』を解く
- 腕試しに過去問1年分を解き、撃沈
受験後や編入後に免許を取りに行く自信がなかったので、夏休みには受験勉強と並行しながら自動車学校に通いました。教習所での待ち時間には化学の授業の板書を見返したり、英単語を暗記するようにしていました。また、10月にTOEIC IPテスト(学校で強制)を受験予定だったため、毎日30分程度ラジオやTOEICの問題集の音源を聞いていました。机に向かえる時間は、『英語長文問題精巧』『編入数学徹底研究』『化学の新演習』など、各科目の問題集を解いていました。長時間集中して取り組むのが苦手で、この頃はまだ1日に4-5時間程度しか勉強していませんでした。
また、ここまでの勉強で足りていない部分を再確認すべく、阪大工学部の過去問を1年分解いてみましたが、数学は半分も解けませんでした。数学の先生に質問しに行き、そのたびに励ましの言葉を頂いていました。
4年生秋
夏休みにはじめた復習や各種問題集を継続しつつ、定期試験の勉強にも励みました。数学は『徹底研究』の応用数学の範囲以外を2周し終えたため、同シリーズの『編入数学過去問特訓』に着手しました。高専祭での出展の準備を行うため、10月下旬の2週間はあまり机に向かう時間を確保できませんでした。
4年生冬
- TOEIC公開テスト(2回目)を受験(800点)
- 数学に充てる時間を増やす
- 英作文の対策をはじめる
- 『化学の新研究』で高校化学の暗記をはじめる
- 研究室に配属される
併願校でTOEICのスコア提出が必要だったため、再度12月にTOEIC公開テストを受験しました。納得できるスコアが採れたので、TOEIC対策の勉強を止め、英作文の対策をはじめました。また、数学を長時間する苦痛を感じなくなってきたため、数学に割く時間を増やしました。化学の過去問での出題範囲はほとんどが高校化学で、授業で習っていない暗記部分が多かったため、この頃から『化学の新研究』を読みながら少しずつ暗記していきました。
12月には第一志望の研究室に配属され、研究室生活に馴れるのに精一杯で、平日は1-2時間しか勉強できなくなりました。周りの編入志望の人たちが平日も長時間勉強しているのを見て、かなり焦りを感じていました。
春休み
- 研究室休みに入る
- 専門科目の勉強に力を入れる
- 数学の苦手分野の再復習
3月には研究室が3週間休みとなり、この期間に集中して勉強しました。4月に学科内で就職や編入の推薦を決める専門科目の実力試験が予定されていたため、受験勉強も兼ねて、化学の専門科目を重点的に勉強しました。また、数列や確率などの数学の苦手分野を、再度『編入数学徹底研究』に立ち返って復習しました。
5年生春
- 併願校に対する自信をつける
- 過去問を解き始める
- 応用数学を勉強する
- 研究と受験勉強の両立に悩む
- 出願やホテルの予約などの手続きをはじめる
4月の実力テストで手ごたえを感じ、併願校(専攻科)の受験に対する心配はほとんどなくなりました。一方で研究と受験勉強の両方が思うように進まず、毎日のように友人や先生に励ましてもらっていました。4月中旬ごろからはこれまでの勉強と並行しながら過去問にも着手し、その出来具合で一喜一憂しながら対策を進めていきました。過去問を解くうちに年々応用数学からの出題が増えていることに気付き、習っていない範囲も含め、応用数学を勉強し始めました。
5月下旬から併願校の受験勉強のために3週間研究室を休み、6月には併願校を受験・合格しました。この頃から受験前のプランを立てはじめ、ホテルを予約しました。交通の便のいいホテルはすぐに予約が埋まるので、できれば3ヶ月前くらいに予約した方が良いと思います。私は会場まで電車と徒歩で45分くらいのところ(南方)に泊まりました。新大阪、南方、江坂あたりに泊まっていた人が多かったです。
受験1ヶ月前
- 研究室休みに入る
- 各科目復習を重ねる
- 過去問10年分を解ききる
- 面接の練習を積む
受験1か月前は、あまり新しいことには手を付けず、苦手分野や頻出分野の復習を重ねるように意識しました。 過去問は10年分を1周解き、平均して7割程度は得点できるようになりました。また、研究室の先生や友人に面接の練習もしてもらいました。過去の受験報告書を読み、よく面接で聞かれている内容を把握しておきました。
受験前日
- 何もしない!
- 持ち物と集合時間はよく確認する
緊張であまり深い思考ができなかったので、確認用に作ったまとめノートをめくるだけで、特に勉強はしませんでした。
受験1日め
- 緊張しても体調が悪くても食べられるものを持っていく
- とにかく水分は多めに持参
- 筆記試験だけなので私服でOK(英文等が入っている服は避ける)
受験前日からホテルに宿泊し、早起きするために早めに布団に入りましたが、2時間おきに目が覚め、ほとんど寝ないまま会場に向かいました。乗り物酔いしやすい体質なので、あらかじめ酔い止めの薬は服用しました。緊張で体調が悪くなる可能性は十分あるので、常備薬は日数分持っていくことをお勧めします!
試験が始まってからはアドレナリンが出て、緊張を忘れた状態で受けることができました。工学部の全受験生(90人くらい)が余裕をもって座れる広い部屋で試験を受けました。会場はあまり涼しくなく、飲み物の持ち込み可でした。昼休憩のときはあまり食欲がなかったので、ウィダーinゼリーを飲んでエネルギー補給しました。試験のできは、英語7割、数学7割、化学9割程度だったと思います。受験後に合計得点を開示しましたが、学科内の合格最低点の人で得点率5割程度でした。
試験後、ホテルに戻ってからも、緊張のせいか食欲がわかず、晩御飯はコンビニの雑炊にしました。
受験2日め
- 面接というよりは座談会
2日めもあまり眠れないまま会場に向かいました。集合時間が受験票とともに送られてきた書類に書いてあった時間から30分前倒しになり、1日めの終了時に連絡されていて、危うく間違えそうになりました。集合時間と集合場所には本当に細心の注意を払ってください。
集合後、学科ごとに別の待機室へ移動しました。受験番号は前の方でしたが、そこで40分ほど待機しました。面接は10分程度で、聞かれたことに対してきちんと意思疎通ができるかを確かめる程度のものでした(詳細はその2に書こうと思います)。
無事試験を終え、帰宅したときには疲労感がひどく、放心状態でした。人生で一番緊張した受験でしたが、2日間くらい眠れなくても人間何とかなるもんなんだなと思いました。
1週間後にはHP上で合格発表があり、その数日後に正式に合格証明書が郵送されてきました。辞退する場合にはすぐに書類を提出する必要がありますが、入学する場合には2月ごろまで特にすることはありません。2月ごろまで大学側からの連絡は一切なく、不安になるかもしれませんが、大丈夫です。入学前にしておいた方が良いことについてはまた別の記事に書こうと思います。
長くなりましたが受験を意識してから受験までの流れをお伝えしました。
少しでも参考になれば嬉しく思います。
その2へ続く!!!
自己紹介とはじめたきっかけ
はじめまして。
ブログをはじめようと思ってはや半年。
ついに開設に至りました!
今回が初めての投稿ということで、ブログをはじめようと思ったきっかけを書こうと思うんですが、
”その前に、お前誰や”
ということで軽く自己紹介しておきます。
ペンネーム : りんご
経歴 : 高専の化学系学科出身
現在の所属 : 大学の工学部化学系学科(3年次編入)
趣味・特技 : 化学、歌うこと、布団に引きこもり
さて、本題に入ります。
「ブログをはじめたきっかけ」は、大きく分けると2つあります。
大学編入に関する情報はあまり多くありません。高専生自体が高校生の約1/10しかいないので、大学編入する高専生はもっと少ないし、情報量が少ないのも自然なことでしょう。
しかし、過去に編入試験を受験した多くの先輩方が体験談を残したり、組織を立ち上げたりしてくださっています。私自身、編入試験を受ける際にはこれらを頼りに情報を収集していました。このブログでは私の編入体験談を綴ることで、私が先輩方から受けた恩恵を後輩たちへ渡していきたいと思っています。
2. 「編入後の生活」について発信したい
編入後の生活に関する情報は、編入試験についての情報よりももっと少なく、編入後の生活をイメージできず、不安を抱えたまま編入する人も多いと思います。実際編入してしまえば、大学側や内部生がフォローしてくれるので、大きな不自由はなく生活できます。
でも、やっぱり編入試験を受ける前から知っておきたいことだってある!
コロナ禍で例年とはやや異なる編入生活ですが、この1年間の編入生活で、「編入前に知りたかった」と思ったことを書いたり、後輩たちからよく受ける質問に応えていけたらいいなと思っています。
文章の拙いところもあると思いますが、よろしくお願いします。